長らく愛用してきたお絵描きソフトの CLIP STUDIO PAINT の利用をやめた。
「そろそろバージョンを上げようか、新しい機能があるみたいだし」
などと考えていたのだが、公式の価格説明を見てどうにも腑に落ちない記載があったのだ。
無期限版・一括払い Ver2.0
※Ver.2.1、2.2などを利用するにはアップデートプランの契約が追加で必要です
Ver2.0一括払い版を購入した場合、アップデートプランなるものを契約しないと2.1、2.2等は利用できないそうなのだ。つまりそのままだとアップデート権がない。
は?
不具合とかあったらどうするんだろう。2.0一括版購入者には売りっぱなしなのか?
これって一括版を購入する意味はあるのか?
問い合わせが来たらサポートはどう説明する気なんだろう。
昨今はサブスクの方が人気で、CLIP STUDIO PAINT がサブスクに移行したのも理解はできるのだ。人件費・サーバー費用など諸々コストがかかるし、それを支える収益を上げねばならない。企業として当然だ。
しかし、そのままだと2.1・2.2へのアップデート権すらない一括版を販売するのはどうなのだろう。普通、2.xの間は不具合修正を考慮してアップデートできるようにしないか?
3.0にアップデートできないのはわかる。そういうソフトは多いし。
正直このプランには疑問を感じたし、以前あった生成AIの件でも不信感がある。生成AIの件は主に海外からの批判でリリースは中止になったようだが、中止されていなければ今頃は著作権的・道徳的に非常に問題を感じる stable diffusion 等を利用したソフトウェアが世に出ていたのではないだろうか。特にアニメーション業界では生成AI機能が採用されていたら大変なことになっていたのでは。
この件でX(当時Twitter)では「AI絵師」を自称する輩が「人類には早すぎたのだ」などと投稿していたのだが、第三者視点で見ればこの手の輩が法を知らないだけではと思ってしまう。AI利用については、学習は問題ないが、それをそのまま販売していいかどうかは元々かなり議論になっていたのだ。
それと、お絵描きソフトのはずなのにやたら自己主張の強い「CLIP STUDIO」の方も気になる。CLIP STUDIO PAINTの作品を管理したり、素材を管理するソフトウェアなのだが(iPad、iPhone、Androidは同じアプリ上で起動される)、起動するとこちらの通知がなかなか消えなくて鬱陶しい。通知したいならXの公式アカウントでやればいいではないか。
などと開発販売元企業の姿勢にいろいろと疑問を感じたので利用をやめ、Procreate に乗り換えたのである。(買い切り版だし)
グッバイ、クリスタ。